選択制確定拠出年金について Part13
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今日は確定拠出年金制度導入の背景です。大きく3つの要因があると言われています。
①少子高齢化による年金財政の見直しからの公的年金危機
世代感扶養をベースとした公的年金は少子高齢化が進展すればするほど、次世代負担が
多くなっており保険料負担の増額や支給水準の引き下げなどによる年金財政の見直しから
公的年金に対する不安が高まっている。
特に65歳以上の高年齢者の割合は年々増えている状況から公的年金危機といわれている。
②不況による業績低迷からの積立不足による企業年金危機
厚生年金基金や適格退職年金などの企業年金は、あらかじめ給付額を約束するので確定給付型の
年金です。確定給付型の年金では、約束した給付額を支給するために予定利率と呼ばれる
運用利率が設定されています。
予定利率を上回れば企業の資産として上積みされるが、下回れば積立不足が生じるので企業が
追加で補てんしなければならない。長引く不況で企業業績が低迷し、補てんする負担能力が
なくなっている経緯から企業の追加負担が不要である企業年金の導入が望まれた。
③終身雇用制度の崩壊による企業形態の変化
日本の産業の変化により雇用の流動化が進み、転職などは一般的であるとの意識が
高まってきました。
そのため終身雇用制度が崩壊し、終身雇用の賃金体系から実績評価を重視する賃金体系が
必要とされ始めた。優秀な人材や若者層には賃金体系ばかりでなく、退職一時金や退職年金
においても短期在職者が転職しても不利にならない、雇用環境の変化に対応した企業年金の
ニーズが起きている。
確定拠出年金が時代に合った老後資金作りと位置付けられているいくつかの理由として、
確定給付による含み損のレスや転職者への企業年金のポータビリティに優れている所と
いうのが分かります。